子宮内膜症
子宮内膜症は、子宮筋腫と並ぶ2大婦人科良性疾患のひとつです。
今なお、婦人科の業界ではアツい議論が交されている病気です。
生理痛のひどい方は、子宮内膜症の可能性があります。
子宮内膜症の特徴は、①痛み、②不妊、③癌化です。
①痛み
生理痛や性交痛、排便痛、いつもお腹が痛い など。
②不妊
不妊症の原因になります。人工授精から体外受精に移行する前に
手術で子宮内膜症の検索と治療を行うことさえあります。
③癌化
卵巣に子宮内膜症が出来ると卵巣の中に血液が貯留して腫れてきます。
中に溜まった血液はチョコレートの様な色と性状になるので、
これをチョコレート嚢胞といいます。
比較的稀ではありますが、癌化することがあります。
癌化のリスクは年齢とサイズに比例します。
生理痛を痛み止めだけで我慢し続けているとその発見が遅れ、
上記のトラブルを見逃すことがあります。
我慢し続けて悲惨な状態で受診したり、
あるいは救急車で搬送されて来る方も多くいます。
生理痛の改善と病変の進行を遅らせる目的で、
低用量エストロゲンプロゲステロン製剤(LEP)、
いわゆるピルが大変よく効きます。
「ピルを飲んでいたら生理痛が楽になるらしい」
というレベルではなく、明らかに子宮内膜症を改善することが証明されています。
もちろん現在進行形で妊娠を希望している方には処方出来ません。
40代以上の方には黄体ホルモン製剤が大変よく効きます。
薬物療法が無効な重症例には、手術療法が行われます。
生理痛のある方は、ぜひ一度大鳥居医院へご相談下さい。
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